重原OECD元副事務総長:介入の役割は低下へ−FRB議長発言

 
3月3日(ブルームバーグ):経済協力開発機構(OECD)の元副事務総 長で元日銀金融研究所所長の重原久美春氏は3 日、米連邦準備制度理事会(FR B)のグリーンスパン議長が日本の円売り介入について発言したことについて「グ リーンス パン氏は、現在やっているような継続的な大規模介入は、日本銀行の金融 政策の目的のためにもはや必要なくなる局面に近づ きつつあると述べているが、大 筋で私も彼と同様の見解だ」と述べた。 重原氏はまた「私の見解は谷垣財務相と同じ見方だ」と述べ、議長は必ずし も日本の為替政策を直接批判したわけではないと の見方を示した。谷垣禎一財務相 は3日午前、グリーンスパン議長の発言について、報道の見出しと「中身はちょっ と違うの ではないか」と述べ、発言内容は必ずしも日本の介入政策を直接批判した ものではないとの認識を示した。 重原氏は、グリーンスパン議長がアジア各国による米債購入が縮小しても、 米金融市場への影響は軽微と述べたことについ て、「米国の国債市場は幅の広い市 場だ。たとえ各国の米債購入が少なくなっても、それをのみ込むような民間部門の 吸収力 がある」と指摘。「FRB議長が言うように大きな変化は無いし、私自身も 従来からそう思っている」と語った。 一方、また現在の日銀の金融政策は「概ね私が思っている方向にある」と指 摘。03年10-12月期の国内総生産(GDP)など で景気回復傾向が強まっている なかで、日銀が量的緩和政策を解除するいわゆる「出口政策」議論が表立ってされ ていない理 由については「輸出や設備投資の回復が感じられるが、まだ個人消費や 中小企業など裾野まで回復は広がっておらず、時期尚 早だ」と指摘。「長短金利の 上昇リスクが懸念され、(日銀は)心には秘めているかもしれないが、表立って出 口論を話すこ とはない。超緩和政策を続けざるをえない」と述べた。
更新日時 : 2004/03/03 11:58 JST